• 混声合唱/オリジナル
  • 新刊

瑞慶覧尚子:「愛あるところに」混声合唱曲集

JPY: 2,000 yen

数量:
編・著者名
作曲:瑞慶覧尚子 作詩:室生犀星、八木重吉、北原白秋
判型/頁
A4判/64頁
JAN
4962864942260
ISBN
978-4-7609-4226-8
編成
混4・P混4
発売日
2024.03.01
2023年1月9日、「Ensemble Evergreen演奏会2023」委嘱初演作品。
不安定な日々を過ごすことが多い昨今、愛あふれる詩に触れていたい、そのような思いから室生犀星、八木重吉、北原白秋の詩に付曲。彼らが生きた百年前も疫病が流行し、また第一世界大戦や関東大震災という激動の時代。そのような時に生きた詩人たちが紡いでいった美しく魅力的な言葉に音を重ねて出来た作品。全7曲。
グレード:中級

収載曲

「時代を超えた愛」

 世界を震撼させたパンデミック。常に感染者数を気にしながら過ごす毎日。先の見えない不安な日々を過ごす中、Ensemble Evergreenさんから委嘱のお話を頂いた時は、沈んだ心に光が差したようでした。せっかく作曲できるのなら、今しか書けない曲を書こう、不安で疲弊している人々の心が少しでも和らぐような愛にあふれた曲を。  

 今からちょうど百年前も、疫病(当時はスペイン風邪)が流行り、第一次世界大戦や関東大震災が起こるなど波乱の時代だったといいます。詩人たちは、そのような時代に生きてどんな言葉を紡いでいったのでしょうか。私は光を求めるように、3人の詩人たちの「愛の物語」を探し始めました。  

 室生犀星の「愛あるところに」は、幼くして別れた生母への思いが綴られています。思い人を待つ男性の告白「永遠にやって来ない女性」は、現代にも存在していそうな主人公に親しみを感じポップスのスタイルで書きました。詩の中でキラキラとしている花や木や空の描写が、逆に犀星の寂しさを感じさせます。「この道をも私は通る」は戯曲のイメージ。当時ドストエフスキーを耽読していた犀星。貧しく閉塞感に苛まれながら生きる若者達に、熱く優しく寄り添います。凄まじいまでのエネルギーが舞台上で飛び交います。  

 八木重吉の詩からは「花がふってくると思う」「夜」「ゆるし」を選びました。生と死、善と悪、その苦悩が、言葉をぎりぎり詰めていく短い詩形を発明させます。透明でありながら、何か暖かいものに包まれる「ゆるし」は現代にも響く詩だと思います。  

 北原白秋の膨大な詩歌の中からは、童謡「りんりん林檎の」を選びました。天真爛漫な性格がゆえに多くの恋愛に苦労した白秋ですが、3人目の妻とようやく幸せな結婚生活を送ります。この詩はその頃に書かれたものです。詩はまるで童話の世界に迷い込んだかのよう。曲はカーテンコールのように。  

 百年前に彼らは、どういう未来を望んで作品を書いたのでしょうか。  不幸な歴史を繰り返さないために、「愛」ある世の中になって欲しいと願うばかりです。  最後になりましたが、愛溢れる初演をしてくださった指揮の仁階堂孝先生と“Ensemble Evergreen”の皆さんに心よりお礼を申し上げます。
 
瑞慶覧尚子
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瑞慶覧尚子:「愛あるところに」混声合唱曲集

JPY: 2,000 yen

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