合唱楽譜
女声合唱
女声合唱/オリジナル
グレード：中級
新刊

石若雅弥：「組曲　君死にたまふことなかれ」女声合唱のための

JPY: 1,600 yen

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編・著者名: 作曲：石若雅弥／作詩：与謝野晶子

判型／頁: A4判／40頁

JAN: 4962864948149

ISBN: 978-4-7609-4814-7

演奏時間: 14分

編成: P女3

発売日: 2025.10.24

2025年10月25日、女声コーラス「ラ・コール」により全曲版委嘱初演。表題曲「君死にたまふことなかれ」のみの形で2010年に発刊。「不思議の街」「唯一の問」を加え、混声版・男声版と同じ構成となる。「不思議の街」「唯一の問」では躍動感を重視し、「君死にたまふことなかれ」は同じメロディーをくり返しにより、戦地へ赴く弟の無事を願う晶子の思いが聴衆に強烈なインパクトを与えている。全3曲。中級

1. 不思議の街　　　　　（4’50”）
2. 唯一の問　　　　　（3’00”）
3. 君死にたまふことなかれ　　（6’30”）

　私が混声合唱組曲《君死にたまふことなかれ》を作曲したのは2007年。与謝野晶子の出身地・堺で初演されました。
　その後、終曲〈君死にたまふことなかれ〉のみ女声版を作りました。その当時は「残り２曲は女声版を作らないだろう」と思っていたのですが、このたび箸尾哲男先生から全曲女声版としての演奏機会をいただき、〈不思議の街〉〈唯一の問〉を加えた組曲が完成いたしました。
　〈不思議の街〉は与謝野晶子が思い描く「反現実の街」を綴ることで、現実を皮肉ったものです。これを読むと作者が嫌悪したもの、理想としていたものがわかるのではないでしょうか。スピード感のある音楽とともにその世界を俯瞰するような形で表現していただければと思います。
　〈唯一の問〉は、短い詩の中に端的にメッセージを込めています。各声部の掛け合いにより、晶子の声に取り囲まれるような空間音楽を目指してください。
　この２作品とも、与謝野晶子らしい「批判精神」に富む詩です。一方の〈君死にたまふことなかれ〉は日露戦争の最中、1904年に発表されました。弟の無事を願う真情のままに書かれたものですが、反戦詩ともとれるこの作品は、当時世間の批判を浴びました。それにも屈しない与謝野晶子の魂がこの詩には感じられますし、私自身も曲の中にそれを込めたつもりです。
　なお、既刊の混声版・男声版との共演も可能です。大人数の合唱でより映える演奏になるのではないでしょうか。

石若雅弥

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