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高田三郎:女声合唱組曲「橋上の人」

価格 : 税込1,512円(本体1,400円)
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作曲:高田三郎
作詩:鮎川信夫
編曲:須賀敬一
A4判/32頁
グレード:中級
演奏時間:約14分
ISBN 978-4-7609-2563-6
1969年度芸術祭大賞を受賞した、混声合唱組曲「橋上の人」の女声版。「過ぎ去った過去は帰らず、未来もまた霧の中にあるとすれば、我々はすべて『橋上の人』ではないだろうか」と作曲者が述べているように、橋の上に立つ人を通じて、人間の苦悩や暗い予感を深く掘り下げた作品となっている。全3曲。






 
<まえがき>

 「橋上の人」は、私の前半生の詩的な総決算のつもりで書かれた詩です。初稿から決定稿の完成までに約10年を費やしています。

さまざまな眺めと、紆余曲折に富んだ人生行路のなかにあって、この「橋」は、此の岸から彼の岸へ、過去から未来へ、生から死へ、というように架けられています。

幻の都市に架けられた冷たい石の橋。その橋の途中で、ふと足を停め、はるかに来し方行末を思う人の思索や感慨が、この詩の主題になっています。

「橋上の人」は、8章で構成されたかなり長い詩ですが、作曲された3章(掘↓后↓此砲蓮△海譴世韻任海了軈澗里了話羹を、本質的に集約したものといえます。

1章は、行路の人である橋上の人の、悲劇的な過去に対する追想と、追憶をふりすてて未来へ進むことのできない、中間的な「現在」の認識が抒べられています。もちろん、この背景には、大戦の記憶があるのです。

2章は、都市の底によどんだ運河の黒く濁った水の流れにも、その源には清冽な泉があり、どんな汚辱の人生にも浄福につらなる源泉的な感情があったことを暗示しています。

3章は、夕暮れになって、ようやくひとつの決意に到達したかにみえる橋上の人と、かれを包む風景です。一途に自己の運命を信じて、この橋を渡っていくほかはない人間の、内心の歌として理解されることを、作者は願っています。
 
鮎川信夫(混声版序文より)


 
 「橋上の人」の初演を聴いてから、もう50年近くになりますが、その感動を今も鮮明に覚えております。それ以来、コンサートで生演奏を、またCDで度々聴き、詩の奥深さを理解するに連れて、女声合唱でも是非歌いたいとののぞみが強くなりました。

このたび、須賀敬一先生に編曲をお願いしましたところ、快くご承諾いただき、このような名曲が誕生いたしました。

また、楽譜もカワイ出版から出版され、私の永年の望みが叶いましたことを本当に有難く思っております。
 
高田留奈子

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